2011年04月17日

Cover Story Basic VS Sony Reader PRS-650 比較レビュー

Cover Story Basic を購入したおかげで、電子ペーパーの実用性を確認でき、読書する習慣がついて、青空文庫で小説を読み、Jコミのマンガをダウンロードしては読む(現在はPDFの公開を停止中)繰り返しの2週間だったが、いくつかの不満点がでてきた。そこで、通勤用に本当はPRS-350を購入するつもりで家電量販店に出向いたのだが、PRS-650と比較すると大してサイズが変わらないことに気付いた。しかも、画面サイズはたった1インチの違いであるが、読めるレベルに文字サイズを設定すると、PRS-350の情報量はかなり減ってしまう。そこで、Cover Storyと用途が被ってしまうが、思い切ってPRS-650を購入した。

まず、Cover Storyを通勤で使用した際の問題点を挙げると、最近首都圏の通勤電車は節電の影響で非常に混雑している。その中で画面保護しない状態でカバンに入れておいた場合、破損する可能性が高い。そのため、Cover Storyに標準で付属しているカバーを装着するわけだが、一旦取り出して読んでいる状態から、乗り換えで移動するとか、読み続けるのが憚れるほど混み出したときに、カバーを取り出して装着してカバンに仕舞うのはかなり難しい。

また、部屋で読む際には持ちやすくプラスチックで汚れや傷もあまり気にならないボディが、電車の中で持っている姿は、向かいから見ると、いい年したおじさんが、大きな手鏡を覗いているみたいで、ちょっと気恥ずかしくもある。マニアックなカテゴリの商品でありながら、カバーのデザインも含め、やや女性向けの雰囲気が強いCover Storyの、男性が使う場合の欠点かも知れない。

この欠点を補うべく、純正のカバーの導入も検討したが、構造上表紙カバーの開きが左手で持った際反対側になり、収まりが悪く、またせっかくの自然な操作性が悪くなることから断念した。

今回追加購入したPRS-650では、本体のみではさすがに手鏡には見えないだろうが、逆にiPadだと思われそうでもある。が、純正カバーを装着すると、やや大きめな書籍かスケジュール帳のような雰囲気になるため、気恥ずかしさは克服(?)できそうだ。この状態での重量と、Cover Story のカバー装着時の重量はほぼ同等程度になる。実際手に持った印象も殆ど変わらない。


今回両機を購入して、機能的な違いをまとめると、

Cover Story Basicの良い点

・表示領域が広い

 800×600ドットをどのファイル表示モードでもフルに使っているが、PRS-650ではPDF表示の際、754×584しか表示領域に使っていないため、写真のように表示サイズに明白な差がある。マンガの場合、セリフの読み易さに差が出てしまう。

・バッテリーの充電に使える機器が幅広い

 PRS-650では純正のACアダプター(別売)か、PCに接続する必要があるが、Cover StoryではiPhone用のACアダプターや、USBポータブル充電池でも充電が可能(PRS-650でも通信・受電切替スイッチ付の接続アダプタがあれば可能らしい)。

・読書中の時間確認ができる。

 読書中画面センタータップでツールバーが上下に数秒表示されるため、時刻の確認や読んでいるページ位置が確認できる。これが通勤電車内では実に便利。

・持ちやすく左右どちらでも同じような操作が可能

 手に持った際のバランスがよく疲れない(PRS-650は予想通り、ボタンにせよスワイプにせよ片手持ちでは親指が疲れて持ちにくい)。Gセンサーが内蔵されているため、本体を180度回転させることにより、右手持ちでも同様なボタン操作が可能。電車内で吊革を持つ手が変わっても安心。切り替えもすばやい。

 ・残像が殆ど残らない。

  コントラストが低いためかも知れないが、PRS-650で目立つページ切り替え後の残像が気になることはない。

 ・SDカードスロットにカバーが付いている。

  誤って触れてしまい、カードが飛び出してしまうようなことがない。

 ・スピーカー内蔵でイアフォンがなくても音楽が聴ける。

  買うまで気付かなかったが、PRS-650はスピーカーが搭載されていない。

 

Sony Reader PRS-650の良い点

・なんと言っても画面表示が明るくコントラストが高い。

 多少暗い室内でも難なく読める。ただし、画像PDFの場合は画質調整必須。

・動作が軽快。

 但し、USB接続を外した後、データベースを再読込する際の動作は時間がかかる。

・バッテリー充電時間が短い。

・タッチパネルの感度がCover Storyよりはよい。また、スワイプ操作の方向が変更できるため、片手でのページ操作がボタン以外でも可能。


こうして比較してみると、Cover Story Basicの基本機能や設計の完成度が非常に高いことに驚かされる。もっとも、電子ペーパーの最大の売りが紙に近い視認性と低消費電力にあることを考えると、Sony Readerとは明らかな差があるとも言える。


ちなみに2週間使ってみて、Cover Storyのバッテリの持ちが、閲覧データによって大幅に異なることが分かった。

文字データのPDFの場合、なかなかバッテリ表示が減らなかったが、JコミのPDFで単行本を一日2冊づつ読むと一日でひとメモリ減り、3日間で空になった。ページ数で言うと約1,200ページ余りとなり、テキスト切り替えで11,000ページの仕様とは大きき隔たりがある。電源管理はデフォルトのままで、仕事中と就寝時には電源をオフ、その他はスリープで運用した。上記の通り、iPhone用のUSBポータブル充電器が使えるため、うっかり充電を忘れても仕事中に充電すれば支障はないが、週2回の充電が必要となってしまう。


現状では、画像最適化が可能であればPRS-650の表示が完勝だが、最適化できない画像データの場合は、表示領域の広さと高解像度画像の縮小処理がうまいCover Storyの表示が読みやすい。

結局、ZIPファイルに手間をかけず気軽に読めて操作がし易く手が疲れないCover Story Basicを自宅での読書用、 通勤時には外見のカモフラージュ(?)ができ、節電で暗い電車内でも見易いPRS-650という使い分けになりそうだ。

posted by 物欲は海よりも深し at 19:12| 神奈川 晴れ| Comment(1) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月09日

存在感が紙の本を想起させる iriver Cover Story Basic

iriverのCover Story BasicはE Ink社の電子ペーパーを使用した電子書籍リーダーである。直販での先行発売を経て2011年4月1日に新発売となり、家電量販店の店頭でもデモ機やモックが展示され始めているが、店頭での在庫は少なめである。予想より売れているのか、逆に売れないと判断して仕入れ数を限定しているのかは不明だが、店頭での注目度もSONY Readerが発売された頃に比べるとかなり低い様子だった。

価格は19,800円と同じ6インチのReaderより5,000円程度安い。機能の差はあるが、アフターマーケットでの投下資本回収を意識していない本体のみでの価格設定としては、安いとは言えないまでも頑張っているほうだと思う。

SONY Reader の発売には大いに期待していたのだが、実物を見るとどうしても違和感を感じて物欲を刺激されなかった。今回このCover Story Basicを見て気付いたのだが、Reader は「本」としてはあまりに立派すぎるのだ。デジタルガジェットとしては、良くできていて質感も高いが、デザインは在りし日のCLIEそのままであり、新味がなく、質感においてもiPhoneとは方向性が異なるとはいえ、遠く及ばないと感じられる。

その点、このCover Story Basic はいい意味での割り切りが感じられる。プラスチックのボディは決して高級感はないが、オフホワイトの質感が紙の書籍を連想させ、手に触れる部分のエッヂが丸みを帯びているため、手触りが良い。そして、最も気に入った点はハードボタンの位置である。片手に持った際、自然に親指がくる位置にあるメイン操作ボタンは、ページを捲る操作の際、まったく持ち変える必要がない。

SONY Reader はハードボタンの位置が画面下にあり、常にその位置に指を添えるとバランスが悪い。すると、ボタンで操作する場合には指を動かす必要があり、煩わしいと感じてしまう。もちろん、光学式センサーを内蔵しているタッチパネルで操作すれば持ち変える必要はないが、同じ画面サイズの6インチモデルで比較した場合、サイズ的に片手での長時間の操作はあまり便利とは思えない。

画面の表示性能については、残念ながらCover Story Basicはあまり良いとは言えないようだ。感圧式のタッチパネルのためか、透明度が低くコントラストが低い。また8階調グレースケールのため、コミックを読む際、スクリーントーンやカラーページの表現力が弱く、やや見辛いと感じてしまう。

また、ノングレアタイプであるが、やや光沢があるため、反射を感じる場合がある。ただし、iPhoneなどとは異なり指紋の付着は全くと言っていいほど気になることはない。

各種機能については、まずtxt形式やPDFの書籍を読む場合、個人的には使えないと思えた。txt表示には内蔵のフォントはゴシックと明朝があるが、明朝体のフォントが読み辛く、ボールド表示にするとひらがなだけ太くなり、汚い表示になってしまう。また、マニュアルを見ながら色々と試してみたが、縦書き表示機能を見つけることができなかった。せっかくの電子ペーパー端末なのに、気軽に紙の雰囲気が味わえないのは残念だ。

またPDF形式の場合は、縦書き表示こそ可能であるが、フォントがゴシックしか利用できず、見易くはあるが、書籍らしい雰囲気というか情緒がないと感じてしまう。

そこで、せっかく購入したのだからと、何とか美しいフォントで電子ペーパーを利用したいと考え、Macで青空文庫のXHTML形式ファイルをヒラギノ明朝を使ってT-TIme経由でJPGに変換し、更にレタッチソフトでコントラストをアップしたファイルをZIP化して読むことにした。こうすると、システム上はコミックとしてしか認識されないため、コミックフォルダに入れる必要があるが、フォルダ作成が自由にできるため、適宜書籍ファイルを振り分けておけばさほど選択は不便ではない。

作成したファイルを表示した状態が上の写真である。解像度は充分でフォントも綺麗に表示されている。コントラストは多少低いが、読み辛い程ではない。ページ切り替えの速度や暗転時間も慣れてくるとさほど気にならなくなった。実際、紙の書籍でもページを捲る際はこの程度の時間はかかるものだし、iPhoneの速度感覚とは全く比較にならないが、実用上充分な速度だと思う。

また、マンガであれば1400×965ピクセル程度でスキャンすると吹き出しのセリフも擦れることなく読みやすくなり、動作もさほど遅くならずに読むことが出来る。残念ながらiPhoneでは充分すぎるくらい綺麗に表示できるSXGAやXGA程度のファイルでは細かい文字が潰れてしまい、読み辛くなってしまう。

実際に数日使用してみたが、iPhone ではなかなか読書する気になれず、その気になったとしても、バックライトのせいか、どうしても読みながら残る文字行と行間との明暗差でできる残像が気になっていまい、集中が続かなかったが、Cover Story Basicではその残像の程度が小さくなり、あまり気にならず、また、6インチのもたらす閲覧性が紙の文庫本と変わらないため、非常にスムーズに読めて、目の疲れも気にならず快適に感じている。特に、電車の窓際などで直射日光を画面に浴びるような状況でも、見辛くなるどころか、より鮮明に見えるところが、電子ペーパーであることを実感できる。

本体付属のカバーはホワイトとなっているが、写真のように細かな模様がある。カバー自体が50g程度あるため、読書の際は外しておいたほうが疲れは少ない。また、満員電車で不安定な状態でカバーを着けたまま保持したり、カバンに入れようとすると、弱い磁力で固定してあるため、簡単にずれてしまい、本体ごと取り落としそうになるので注意したい。

音楽再生機能はAACに対応していないのが残念だが、Macでもフォルダ単位でドラックしてファイルコピーできる。Mac OSでの利用はサポートされていないが、ストレージとして認識されるので、特に問題はないようだ。ただ、使用するUSBケーブルについては、製品添付のものを使用しないと認識が不安定な場合があった。

また、取り出し操作をしたあとすぐにケーブルを外さないと、また再認識されてしまうという問題がある。

更にMacで作成したJPGファイルをZIP化してコピーした場合、._XXX.JPGファイルが生成されてしまい、Windows上で削除しておかないと「表示できないファイル形式です」となってしまう場合があった。デジタルフォトフレームの場合でも同様のケースがあるようだが、この現象が発生した場合は更に一手間必要だ。

バッテリーの持ちは1日2時間程度の利用で、基本スリープ、日中と夜間は電源をオフにした場合、4日間の利用でインジケーターは一つも減らなかった。このペースなら月2回程度の充電で使えそうな印象である。

充電時間は5時間と長いが、このレベルなら納得できる。

背面のスピーカーはモノラルだが、結構いい音で再生してくれる。

このように快適な利用にはそれなりの手間が必要となるが、気軽に持ち歩けるデザインと操作性を重視し、自炊環境があり、ZIPファイルがそのまま扱える利便性が優先な方ならおすすめである。

iriver 6型タッチ式電子ペーパー電子書籍端末 Cover Story Basic COVER-STORY-2GB

posted by 物欲は海よりも深し at 17:42| 神奈川 雨| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月27日

トレーサー P6600 MILスペック準拠の本格ミリタリーウォッチ

traser P6600 シリーズはアメリカ国防総省が制定したアメリカ軍が必要とする物資の調達企画であるMIL規格をクリアした、スイス mb-microtec社のミリタリーデザインウォッチである。MILスペックについては、専門のサイトが多数あり、また、当ブログは優れたデザインの製品を紹介するのがメインなので、これ以上触れないことにする。

ただ、そのことは、mb-microtec社がトリチウムガスを封入したtrigalightにより、軍用時計としての機能を評価され、現在のtraserシリーズに受け継がれているという意味では決して無視できないだろう。

この時計を購入しようとしたきっかけは、枕元においていた照明機能付きの時計が壊れたため、買い換えしようと色々と情報を集めていたところ、常時発光しているというトリチウム管を知ったことだった。

調べてみると、日本国内に正規輸入されている製品は放射性物質の規制によって、「T25」という標記がされており、海外版と比較するとあまり明るくないという情報が多く、実物を見ようと量販店の店内で手で覆ってみると殆ど発光しているのが分からない程度であり、ルミブライトより暗い印象しかなかった。しかし、ルミブライトは夜中にふと目が覚めてしまったときに見ようとすると、既に発光しなくなっていることが多く、多少暗くても10年間は明るさが変わらないというトリチウム管搭載の時計を選択した。

実際に使ってみると、照明を落とした室内での明るさは、確かに蓄光したルミブライトには敵わないが、視認性は充分であり、いつでも光っているという安心感がある。また、12時位置は発光色がオレンジになっており、向きを間違えることもない。

ケースサイズはリューズを除いても45mmあり、装着するとかなり大きく感じるが、厚みは11mmとそれほど分厚くなく、違和感は少ない。材質はベゼルがPVDコートされたスチール、外側ケースがグラスファイバ、内側ケースがステンレススチールの2重構造となっている。防水性は従来モデルのP6500が30Mだったのに比べ200Mに強化されている。もちろん潜水防水ではないので、日本製で言うところの日常生活強化防水程度だと思われるが、アウトドア使用では特に水濡れを気にする必要はないだろう。ちなみに裏蓋、リューズともねじ込み式になっている。

ベルトはNATOタイプが装着されている。このタイプの特徴はバネ棒を外さなくても簡単にベルトを外すことができ、交換やクリーニングが容易であることだ。ベルト幅は22mmであり市販の製品が流用可能である。日本の正規品には設定されていないが、海外ではウレタンバンドの設定もあり、これも夏場には良い選択だろう。

文字盤にはtraserのブランドロゴはなく実にシンプルで、つや消し仕上げの質感は高い。また非常に薄くできていて、ソーラー充電の時計と異なり、デイデイト表示が奥まった印象がなく、非常に見易い。ミリタリーウォッチの場合、針が短いデザインがよくあるが、このモデルの場合、分針の先端が外周まで届いており時刻の判別がし易く、黒地に白針が良く映える。

ムーブメントはスイス ロンダ社製の517.6 DDが使用されている。仕様では月差20秒以内、電池寿命45ヶ月、使用温度0〜50度となっている。このムーブメントはステップモーターがパワフルで、トリチウム管を搭載した長短針を安定して動かせるようだ。電池寿命はもう少し長いと嬉しいが、本体の防水性を保つためにも点検時期のお知らせと思うべきだろう。

実売価格3万円程度の時計としては、しっかりした質実剛健な作りとシンプルなデザインで満足感が高い。アウトドア用として傷など気にせずガンガン使いたい。また、その傷が味になり愛着も増すだろう。

posted by 物欲は海よりも深し at 12:28| 神奈川 曇り| Comment(2) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月13日

スイスミリタリー エレガント シンプルで古典的なデザイン

スイスミリタリーシリーズは、スイス製 HANOWA社のスイスミリタリーウォッチをテーマとしたブランドである。ブランド自体の歴史は1990年代とされており、時計業界内では新参といえるであろう。日本国内では、私の知る限りすべてクォーツだが、海外ではオートマチックモデルも多数用意している。

日本での展開はこのエレガントシリーズ(海外ではフリーダムクラシックという製品カテゴリになっている)がメインと言って良いだろう。安価でありながら、質感の高いデザインとカラフルな文字盤でファッションに併せて複数を付け替えるような使い方も気軽にできる。

クォーツムーブはスイス製とのことだが、製造メーカーの情報は公式ページには記載されていない。精度は月差±20秒とのことで、実用上充分であるが、安価なスイス製クォーツらしく、インデックス表示と秒針の動きがずれていて、周回毎に微妙に異なる状態である。もちろん、個体差もあると思うが、実売1万円程度の時計であれば、このあたりは仕様と解すべきだろう。

ケースはオールステンレス製で、35mmのサイズにもかかわらず、ずっしりと重みがあり、仕上げも1万円の時計とは思えないほど細部までしっかりとしている。竜頭や尾錠にもスイス国旗の刻印があり、このあたりも価格にしては細かい仕上げを施してある。

機能的な特徴としては、ガラスがレンズ付きとなっており、日付が拡大され視認性を高めていること。この価格とデザインでありながら、10気圧防水をうたっていること、インデックスと長短針にルミブライトが施されていて、夜間の視認性も確保していることが挙げられる。

意外だったのがカン幅だ。35mmのケースサイズでありながら20mmあり、純正のベルトは尾錠までの絞りがないストレートタイプなため、腕に巻いた状態でかなり太い印象があるため、時計自体のサイズを大きく見せている。

通常このケースサイズであれば、18mmが一般的であり、中にはメンズモデルでも16mmのものもあるが、20mmということで市販の製品も非常に多く、気に入った物を見つけやすいと思われる。

普段使いに気兼ねなく着けられる時計として、また、ファッションやTPOに合わせて複数持ちたい方におすすめしたい。

余談だが、代理店には是非オートマチックモデルの日本導入を検討してもらいたい。セイコー5の逆輸入モデルが一定の人気があることから、今の価格を反映した設定なら、時計好きを取り込んで、より人気を博すると思うのだが、いかがだろうか。

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posted by 物欲は海よりも深し at 12:32| 神奈川 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シンプルなデザインとお手頃価格なLEDデスクライト

レディックエグザーム モノ LEDIC EXARM Mono グッドデザイン賞2009受賞のデザイン、製造ともMade in JapanのLEDデスクライトである。

発売からすでに1年余りとなり、家電量販店などでも普通にみかけるようになったが、シンプルで美しいデザインは多様な製品群の中にあっても色あせていない。

この製品の特徴は、小型のLED発光部でありながら、照射範囲が広く、少なくとも机上であれば、照射範囲を変えるための操作が必要ないこと。機構的にいっさい点滅がないことがあげられる。照射範囲の広さは確かに充分で、直下で白い紙の本などを拡げると眩しいほど明るい。ただ、明るすぎるきらいがあるため、細かい作業での手元を照らす等には非常に向いているが、読書にはやや明るすぎるかも知れない。また、LEDの特徴として、直進性が高いため影がはっきりと落ちるため、勉強などノートを取りながらの作業だと自分の手の影が気になってしまう。だだし、点滅についてはインバータータイプの蛍光灯デスクライトでも、実際は1秒間に50ないし60Hzのサイクルで点滅を繰り返しているそうだが(人間には知覚できない早さではあるが、目は反応しているらしい)、この製品は全く明滅していない。確かに明るさになれると、目の疲れが少ないことに気付く。

デザイン上の特徴は、発光部の高さが30センチと低く、椅子に座った状態で机上に設置すると、発光部が視界に入ることはないよう設定されていることがあげられる。これは、蛍光灯に比べると発光部が眩しく直視すると不快感が長く残るLEDを見なくてすむ高さであり、逆にこのデスクライトの用途を手元灯に限定している。パソコンのディスプレイ周り全体を明るくしたい等の用途には全く適していない。また、小型軽量のため、ベッドサイド等への設置や移動もラクに行えるが、寝転がって使用すると、LED発光部が目に入ってしまい、長時間の使用には適さないものとなってしまう。

製品の作りについては、最近の家電製品では殆ど見なくなってしまった、MADE IN JAPANが誇らしげであるが、残念ながらいくつか目についた点がある。まず、電源スイッチの操作感が非常に重く快適とは言えないことが挙げられる。また、このスイッチは白のプラスチック部品にシルバーの塗装を施しているが、東急ハンズにあった展示品はすべてこの部分の塗装が剥がれており、みずぼらしいものとなっていた。デザインが売りの商品でこの仕上げは残念という他ない。また、表面のクリアパーツが継ぎ目がずれて浮いてしまっている部分があったり、内側のアルミ部分に凹みがあるなど、仕上げも雑な印象がある。製品の販売価格からすると多少目をつぶるべきかも知れないが、デザイン優先で購入する顧客はこのような点もしっかり見ている(と思う)。他の製品もデザインのすばらしいものが多いスワン電器には期待しているし、またこの会社の製品を買いたいと思わせる仕上げであって欲しい。

このように、用途を限定するものであるが、手頃な価格でLEDライトを試したい方や、前述の用途に限定したものでよいのであれば、満足度は高いと思う。

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posted by 物欲は海よりも深し at 11:10| 神奈川 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月16日

マックス・ビル by ユンハンス 1962年当時のデザインで復活

バウハウス最後の巨匠と言われたマックス・ビル  デザインのドイツ ユンハンス社製リストウォッチ 発売当時の仕様そのままの手巻き式である。サイズは当時としては一般的な34mm。現在ではユニセックスタイプと言えるだろうか。しかし、実際に装着してみると、ベゼルの無いデザインのおかげで、文字盤がケースいっぱいまで拡がっているため、36mm程度の印象を受ける。厚みは手巻きのため、非常に薄く、プレクシガラスのおかげか、非常に軽い。

文字盤は周辺部へむかいゆるやかなカーブを描いたボンベタイプ。その形状に合わせて、秒針と長針は先端部が同様にカーブしており、風防の形状に干渉しないようになっている。裏蓋も同様にボンベ形状となってり、なんとも柔らかで手に馴染む。

なんと言っても特徴はインデックスのデザインだろう。ごく細い線が記されているのみなのだが、視認性が非常に高い。細い長針と短針なのだが、さらに細いインデックスのため、運針の読み取りの邪魔にならない。また、ごくわずかであるが、12、3、6、9時位置のインデックスは太く記されており、やや離れた位置からでも時刻を認識し易くなっている。

ムーブメントはスイスETA社製キャリバーETA2801-2がベースとなっている、ユンハンスJ805.1である。耳を近づけると心地よい動作音が聞き取れる。非防水(メーカーHPでは日常生活用防水となっているが、時計自体には防水性能の表示はない。)のせいか、音の通りがよく、機械式時計を持つ喜びを感じさせてくれる。

ハック機能はなく、正確な時刻合わせはできない。駆動時間は40時間となっている。

機械式時計入門の定番であったオリスのムーブメントがETA社からセリタ社に変更になり、残念に思っている私としては(レビューしたORIS BCはセリタ社製だったが、手巻きが出来なくなるなどトラブルが多発した。)、新たな入口として候補に加えたい。

機能の面では、文字盤の4箇所と長針、短針に蛍光塗料が施され、夜間の視認性を有る程度確保している。ちなみに、現行モデルは針の中心部分全体に蛍光塗料が施されているが、以前のモデルは先端から中程までとなっている。その代わり両方とも針がやや長くなっており、現行モデルよりノスタルジックな印象が強い。現行モデルのモダンな印象も悪くはないが、針の長さは変えて欲しくなかったところだ。

付属のベルトは薄く柔らかなカーフスキンで、表面のツヤが押さえてあり、高級感はあまりなく、シンプルさを強調したものとなっている。尾錠もごく普通のステンレスで、ロゴすら刻印されていない。純正ベルトは7,350円で市販されているが、これなら社外品で好みのものを装着すべきだろう。交換は一般的なバネ棒外しがあれば簡単に行える。カン幅は18mmなので、種類は豊富だ。

クラシックで高級感を高めるなら、クロコの型押しなど良いであろう。シンプルさに高級感を加えるなら、つややかなコードバンなど似合いそうである。

ともすれば安っぽいと揶揄されそうなベルトであるが、ユーザーが心おきなくカスタマイズできるようにという配慮だと思えば、これもまた良しであろう。

ただ、価格に関しては最近の円高を反映してもう少し安くなって欲しいものである。同等の機能のハミルトンのカーキメカは実売4万円弱であることを考えると、デザイン分が4万円となるわけで、デザインに惚れ込まないと、中々思い切れない価格設定である。

とはいえ、世界的な不況と携帯電話の普及で時計専業メーカーの苦境は想像に難くない。デザインに惚れた方は、このすばらしき製品がこの先もずっと入手できることを願い、お布施だと思って検討してみて欲しい。

posted by 物欲は海よりも深し at 20:10| 神奈川 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月06日

シンプルな佇まいが美しい プラスマイナスゼロの小さなトースター

幅8センチ、奥行き22センチ、高さ16センチ余りと、小さめのテーブルでも邪魔にならない、1枚焼きのトースターである。たぶんトースターとしては世界一小さいのではないだろうか?重量もわずか1kgなので、気軽に移動できる。

写真はオフホワイトの製品(他にブラックとシルバーがある)で、控えめな白とコーナーのゆるやかなR処理が相俟ってシンプルな佇まいを引き立たせている。ダイニングテーブルだけでなく、サイドテーブルやワークテーブルの端においても邪魔にならない大きさなので、朝食のみならず、ちょっとした間食にパンを焼いて・・という使い方が気軽にできる。

操作は至ってシンプルで、焼き加減のダイヤルと、押し下げスイッチのみである。上部にカバーはなく、メンテナンスは底面のカバーを外してパンくずを捨てるようになる。カバーは手回しのできるスクリューで留めてあるだけなので、操作は容易だ。

焼き時間は500Wなので一般的な製品と同様と思われるが、概ね2〜3分程度で焼き上がる。4〜8枚切りの食パンに対応しているが、イギリスパンなどの山型のタイプだと上部が少し入りきらずに出てしまう。

デザインで残念なのは、電源ケーブルの色だ。高出力の家電製品の場合、形状や色に制約があるのかもしれないが、白いテーブルの上などに置くと無骨な太い黒々としたケーブルは、このトースターに似つかわしくない。できれば本体と同系色か、グレーにして欲しかった。

とはいえ、どこでも違和感なく溶け込んでくれるのは、そのサイズのみではなく、極力隙間を減らしたという精緻な作りにあると思う。シンプルながらきちんとデザインされた製品だということをさりげなく表現している。

価格は8,400円(税込)と決して安くはないが、サイズ優先で尚かつ美しいトースターをお探しなら、是非おすすめしたい製品だ。

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posted by 物欲は海よりも深し at 18:16| 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月22日

日常が旅となる。トラベラーズノート パスポートサイズ レビュー

発売から3年のトラベラーズノートに新しくパスポートサイズが加わり、2009年3月より発売されている。

普段、メモ用にはモレスキン ポケットを使用しているが、現行のモレスキンには複数の製造元があるらしく、今使用しているモレスキンは3分の1も使わないうちに背表紙が割れてきてしまった(ちなみに裏表紙にmodoemodo.comと表記がある。よく見ると紙の閉じ方も3箇所から2箇所に減らされている)。

以前使用していたmoleskine.com表記のものは使い切るまで全く劣化せず、丈夫さに感心したものだが、表面だけみても購入する際は判別が難しく、また外れを掴んでしまう可能性を考えると、1800円余りの金額はさすがに高いと思ってしまい、代替品を考えていたところ、トラベラーズノートにパスポートサイズがあるのを見つけた。

モレスキンを購入する際も、トラベラーズノートは気になっていたのだが、いかんせん日常で使うにはサイズが大きすぎて、バイブルサイズのシステム手帳を大きすぎて持ち歩かなくなったように、いずれそうなると見越して手を出さなかったが、質感の高さとコンセプトには大いに刺激されていた。

久しぶりに手に取ると、サイズはコンパクトだが、心地よい本革の手触りとどこか懐かしいオイルドレザーの香り(アラフォー世代の方は思い当たると思うが、小学校の教室の木床に塗るオレンジ色のワックスの匂いを思い出した・・)は所有する喜びを満たしてくれる。

パッケージ自体がゴムバンドで留めてある。

パッケージを開けるとコットンケースに包まれたカバーが。

スピン(栞)付きとなっている。

カバーはゴムで留めることができる。長さの調整ができるので、縦横好きな方向に留めることが可能だ。

ジッパーリフィルを追加したところ。

ジッパーリフィルの反対側。カードケース付きとなっている。

同じくジッパーリフィルの反対側の内側にもポケットがある。

このポケットにiPod touchを入れたところ。サイズピッタリで、収納したままタッチ操作が可能だった。

iPod touchを収納したままゴムを留めたところ。さほど不格好にはならない。

ジッパーケースにペンを差したところ。

ペンを差した状態でゴムを留めたところ。

モレスキンポケットとのサイズ比較。モレスキンのほうがやや縦に大きい。

モレスキンポケットとのサイズ比較。トラベラーズノートのほうがやや幅が広い。

パスポートサイズには現在のところ、写真の無罫、横罫、セクション(方眼)、ジッパーの4種が専用リフィルとして発売されているのみで、スタンダードに設定されている、画用紙やクラフト等がない。用途としては、すべてのリフィルが切り取り可能となっているように、あくまでスタンダードのサブとして考えられているようだ。

確かに、そういった使い方が多くなるサイズだと思うが、似通ったサイズのモレスキンポケットにはスケッチ用の画用紙等も設定されており、パスポートサイズにもせめて画用紙とクラフトの設定は欲しいところである。

また、スタンダードには地下鉄路線図や12ヶ月カレンダー、六曜一覧、度量換算表等、多様な情報画像がダウンロード集としてミドリのウェブサイトに用意されているが、今のところパスポートサイズ用に公開されているものはない。これも、すべてとは言わないが対応を検討してもらいたいところだ。

2,940円(税込)で非常に高い質感と柔軟にカスタマイズ(ゴムを装飾したり、革紐に替えたり、スピンに飾りを付けたりするのを想定してデザインされている)できる多様性、安価なリフィル交換で長く使えるトラベラーズノート パスポートサイズ。使い捨てではなく、メモ帳にも愛着を持ちたい!という方におすすめしたい製品である。

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posted by 物欲は海よりも深し at 19:32| 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月20日

シンプルで手になじむプラスマイナスゼロのカードケース

深澤直人氏がデザインディレクターを務めるプラスマイナスゼロのカードケースである。同社の2.5Rシリーズとなるこの製品は、角が2.5ミリRで丸められており、手に持つと実によくなじむ。

サイズは丁度名刺サイズで、標準的な厚みの名刺であれば、20枚程度収納可能だ。

また、クレジットカード等も収納可能であり、ポリプロピレン製のため、収納したままで磁気カードの読み取りが可能で、写真のようにスイカを収納したままで、改札の利用が可能である。

休日ちょっと近所へ出掛ける場合や、ツーリング等、身軽にしたい場合に、これにスイカとクレジットカード、お札を数枚入れば財布無しでOKなので、重宝している。

気になるのはヒンジ部分の耐久性だが、数ヶ月程度使用しているが、今のところ状態に変化はない。無理に力を加えない限りは、あまり気にする必要はないようだ。

現在、カラーは6色揃っており、複数所有してTPOや気分に合わせて取り替えるのもいいだろう。

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2009年02月12日

ドイツ ゾーリンゲンのツヴィリング J.A. ヘンケルス社製 ネイルクリッパーを試す

創立270年以上の伝統と刃物作りの技術力を活かしたナイフやハサミ等で有名な、ZWILLING J.A. HENCKELS社のネイルクリッパー42409-000、薄型の爪切りである。

 写真の通り、折りたたんだ状態では一見して爪切りだと思えない外観をしている。ペンケースなどに収納しても全く違和感がない。全長59mm、幅11mm、厚さ3〜6mmと非常に薄くコンパクトなのが最大の特徴だ。

洒落た紙製のボックスには、フェイクレザーの収納ケースと、本体、簡単な説明書が入っている。爪ヤスリになっているプレートを起こすと、勢いよくレバー部分が立ち上がり、見慣れた爪切りの形に早変わりする。

使い心地は、まず、切れ具合が、一般的な爪切りとは異なり、「パチン」ではなく「サクッ」という感触で切れてゆく。また、レバー部分が短いせいか、かなり力を入れる必要がある。切られた爪は、カバーは無いが飛び散ることなく、刃の内側に残っており、時折取り除く必要がある。慣れないうちは、使いづらく感じたが、力の入れ方のコツを思えると、中々快適に切ることができた。なるべく楽に切ろうとしてレバーの先端側を保持しようとするとすべりやすく不安定になってしまうため、中央辺りを保持して押し切る感じが良いようだ。

閉じる際はレバーを戻し、爪ヤスリのプレートをグッと押し込んでやる必要があり、この操作が最も力がいる。女性だとかなりとまどうかも知れない。より薄くなった新型も登場しているが、このモデルは爪ヤスリが独立しているため、かなり本格的な使い方ができるため、旅行用等に限らず、常用にも向いていると思う。何より美しい外観と、オールスチールの質感とで、何気ない作業が楽しく、持つ喜びを感じられるのが良い。とりあえず携帯用に一つという用途におすすめしたい。小さな外観に似ず、しっかりとした作りに感心するはずだ。もちろんギフトとしても喜ばれるだろう。

posted by 物欲は海よりも深し at 01:11| 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする