Cover Story Basic を購入したおかげで、電子ペーパーの実用性を確認でき、読書する習慣がついて、青空文庫で小説を読み、Jコミのマンガをダウンロードしては読む(現在はPDFの公開を停止中)繰り返しの2週間だったが、いくつかの不満点がでてきた。そこで、通勤用に本当はPRS-350を購入するつもりで家電量販店に出向いたのだが、PRS-650と比較すると大してサイズが変わらないことに気付いた。しかも、画面サイズはたった1インチの違いであるが、読めるレベルに文字サイズを設定すると、PRS-350の情報量はかなり減ってしまう。そこで、Cover Storyと用途が被ってしまうが、思い切ってPRS-650を購入した。
まず、Cover Storyを通勤で使用した際の問題点を挙げると、最近首都圏の通勤電車は節電の影響で非常に混雑している。その中で画面保護しない状態でカバンに入れておいた場合、破損する可能性が高い。そのため、Cover Storyに標準で付属しているカバーを装着するわけだが、一旦取り出して読んでいる状態から、乗り換えで移動するとか、読み続けるのが憚れるほど混み出したときに、カバーを取り出して装着してカバンに仕舞うのはかなり難しい。
また、部屋で読む際には持ちやすくプラスチックで汚れや傷もあまり気にならないボディが、電車の中で持っている姿は、向かいから見ると、いい年したおじさんが、大きな手鏡を覗いているみたいで、ちょっと気恥ずかしくもある。マニアックなカテゴリの商品でありながら、カバーのデザインも含め、やや女性向けの雰囲気が強いCover Storyの、男性が使う場合の欠点かも知れない。
この欠点を補うべく、純正のカバーの導入も検討したが、構造上表紙カバーの開きが左手で持った際反対側になり、収まりが悪く、またせっかくの自然な操作性が悪くなることから断念した。
今回追加購入したPRS-650では、本体のみではさすがに手鏡には見えないだろうが、逆にiPadだと思われそうでもある。が、純正カバーを装着すると、やや大きめな書籍かスケジュール帳のような雰囲気になるため、気恥ずかしさは克服(?)できそうだ。この状態での重量と、Cover Story のカバー装着時の重量はほぼ同等程度になる。実際手に持った印象も殆ど変わらない。

今回両機を購入して、機能的な違いをまとめると、
Cover Story Basicの良い点
・表示領域が広い
800×600ドットをどのファイル表示モードでもフルに使っているが、PRS-650ではPDF表示の際、754×584しか表示領域に使っていないため、写真のように表示サイズに明白な差がある。マンガの場合、セリフの読み易さに差が出てしまう。
・バッテリーの充電に使える機器が幅広い
PRS-650では純正のACアダプター(別売)か、PCに接続する必要があるが、Cover StoryではiPhone用のACアダプターや、USBポータブル充電池でも充電が可能(PRS-650でも通信・受電切替スイッチ付の接続アダプタがあれば可能らしい)。
・読書中の時間確認ができる。
読書中画面センタータップでツールバーが上下に数秒表示されるため、時刻の確認や読んでいるページ位置が確認できる。これが通勤電車内では実に便利。
・持ちやすく左右どちらでも同じような操作が可能
手に持った際のバランスがよく疲れない(PRS-650は予想通り、ボタンにせよスワイプにせよ片手持ちでは親指が疲れて持ちにくい)。Gセンサーが内蔵されているため、本体を180度回転させることにより、右手持ちでも同様なボタン操作が可能。電車内で吊革を持つ手が変わっても安心。切り替えもすばやい。
・残像が殆ど残らない。
コントラストが低いためかも知れないが、PRS-650で目立つページ切り替え後の残像が気になることはない。
・SDカードスロットにカバーが付いている。
誤って触れてしまい、カードが飛び出してしまうようなことがない。
・スピーカー内蔵でイアフォンがなくても音楽が聴ける。
買うまで気付かなかったが、PRS-650はスピーカーが搭載されていない。
Sony Reader PRS-650の良い点
・なんと言っても画面表示が明るくコントラストが高い。
多少暗い室内でも難なく読める。ただし、画像PDFの場合は画質調整必須。
・動作が軽快。
但し、USB接続を外した後、データベースを再読込する際の動作は時間がかかる。
・バッテリー充電時間が短い。
・タッチパネルの感度がCover Storyよりはよい。また、スワイプ操作の方向が変更できるため、片手でのページ操作がボタン以外でも可能。


こうして比較してみると、Cover Story Basicの基本機能や設計の完成度が非常に高いことに驚かされる。もっとも、電子ペーパーの最大の売りが紙に近い視認性と低消費電力にあることを考えると、Sony Readerとは明らかな差があるとも言える。

ちなみに2週間使ってみて、Cover Storyのバッテリの持ちが、閲覧データによって大幅に異なることが分かった。
文字データのPDFの場合、なかなかバッテリ表示が減らなかったが、JコミのPDFで単行本を一日2冊づつ読むと一日でひとメモリ減り、3日間で空になった。ページ数で言うと約1,200ページ余りとなり、テキスト切り替えで11,000ページの仕様とは大きき隔たりがある。電源管理はデフォルトのままで、仕事中と就寝時には電源をオフ、その他はスリープで運用した。上記の通り、iPhone用のUSBポータブル充電器が使えるため、うっかり充電を忘れても仕事中に充電すれば支障はないが、週2回の充電が必要となってしまう。


現状では、画像最適化が可能であればPRS-650の表示が完勝だが、最適化できない画像データの場合は、表示領域の広さと高解像度画像の縮小処理がうまいCover Storyの表示が読みやすい。
結局、ZIPファイルに手間をかけず気軽に読めて操作がし易く手が疲れないCover Story Basicを自宅での読書用、 通勤時には外見のカモフラージュ(?)ができ、節電で暗い電車内でも見易いPRS-650という使い分けになりそうだ。



























































